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東京慈恵会医科大学

2022年度 入試概要

一般選抜

募集人員105名

試験科目・時間・配点

1次試験外国語(60分・100点)
コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ
数学(90分・100点)
数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(「数列」「ベクトル」)
理科(120分・200点)
以下のうちから2科目選択
物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物
2次試験面接(MMI、30点)
小論文(25点)
調査書等評価(25点)

過年度入試結果

一般選抜

概要

上段は全体、中段< >は男子、下段( )は女子の数値です。

年度募集人数志願者数受験者数
A

1次試験合格者数

2次試験

倍率
A/B

正規合格者数
補欠者数

最終合格者数
B=①+②

人数うち繰上合格者数
20211101,7021,478509165220732386.2
<1,059><908><334><104><138><38><142><6.4>
(643)(570)(175)(61)(82)(35)(96)(5.9)
20201101,9631,8004971712311503215.6
<1,342><1,251><369><122><166><104><226><5.5>
(621)(549)(128)(49)(65)(46)(95)(5.8)
20191102,0111,8584891652301423076.1
20181102,0171,8455001652001032686.9
20171102,0351,7884751652181022676.7

最終合格者内訳

年度人数構成比率(%)
現役1浪2浪3浪4浪以上
その他
合計現役1浪2浪3浪

4浪以上
その他

合計
2021非公表非公表
2020非公表非公表
2019非公表非公表
2018非公表非公表
2017非公表非公表

合格者最低点

年度合格者最低得点率備考
202150.50%最高得点率76.25%
202049.50%最高得点率83.00%
201951.75%最高得点率81.25%
201852.50%最高得点率87.00%
201744.80%最高得点率78.50%

一般選抜の傾向と対策

1 英語

A 出題内容

2020年度
大問番号項目内容
1読解空所補充、同意表現、内容説明、英作文(英問英答)
2読解空所補充
3読解空所補充、同意表現、内容説明、英作文(書き出し・使用語句指定の空所補充)
2019年度
大問番号項目内容
1読解語形変化を伴う空所補充、欠文挿入箇所、文章に続くパラグラフの冒頭文
2読解同意表現、内容説明、内容真偽
3読解空所補充、英文和訳、誤り指摘・訂正
4英作文和文英訳
2018年度
大問番号項目内容
1読解内容説明、欠文挿入箇所、空所補充
2読解空所補充、同意表現、内容真偽、内容説明
3読解空所補充、主題、内容説明、英文和訳、誤り指摘・訂正
4英作文和文英訳
2017年度
大問番号項目内容
1文法・語彙空所補充(頭文字指定)
2文法・語彙空所補充
3文法・語彙正文指摘
4読解内容説明、欠文挿入箇所、空所補充
5読解空所補充、同意表現、内容説明、内容真偽、英文和訳
6英作文和文英訳
2016年度
大問番号項目内容
1文法・語彙空所補充(頭文字指定)
2文法・語彙空所補充
3文法・語彙語句整序
4文法・語彙正文指摘
5読解欠文補充
6読解同意表現、内容説明、内容真偽、英文和訳
7英作文和文英訳

B 傾向

記述式ではあるが、記号問題も多い。2018年度・2019年度は、大問の構成が長文総合問題3題と和文英訳1題だったが、2020年度は英作文の問題が長文総合問題の一部として出題され、独立の大問ではなくなった。また、設問の指示がすべて英語になった。近年の長文の内容は、科学系から、社会的・歴史的なものまで多岐にわたる。長文の総語数は、1,500語程度である。小問は、文の挿入位置選択、空所語句補充、同意表現の選択、内容一致、テーマ選択など記号で答える問題がほとんどだが、指示語の内容の指摘、理由説明、英文和訳など直接記述する問題も出題されている。

英作文は、2019年度までは日本語が与えられ英訳する問題であったが、2020年度では日本語は与えられず、題意に合う文を作る問題になった。

C 対策

長文総合問題は、パラグラフ・文章のテーマ・主張を骨太にとらえることができれば設問は自ずと解ける問題になっている。また、テーマは医系・自然科学系に限らないので、知見を広げておくと読みやすくなる。和文英訳は、日本語をそのまま英訳しようとはせず、文意の範囲内でシンプルな日本語表現に書き換えることがポイントである。自分が確実に使いこなせる英語表現になるものに書き換える。試験時間は60分しかないので、時間配分に注意しなければならない。

2 数学

A 出題内容

2020年度
大問番号項目内容
1確率2つの袋での玉の移動に関する確率
2微・積分法、極限不等式の証明(微分法)、極限で定義された関数の決定(区分求積法とはさみうちの原理の利用)
3整数倍数に関する証明、有理数が条件を満たすことの証明
4空間図形放物面上に頂点をもつ正四面体、\(xy\)平面によるその切り口の面積の最小値
2019年度
大問番号項目内容
1小問2問(1)反復独立試行の確率、平面上の点の移動
(2)三角形の重心、三角比、線分の比
2微・積分法と極限接する2曲線、曲線の変曲点と概形、2曲線とy軸が囲む部分の面積とその極限
3図形と方程式領域内の格子点と\(y-x\)の最大値
4複素数平面三角形の周上を動く点の反転と、そのとき得られる点が描く図形の面積
2018年度
大問番号項目内容
1小問2問(1)確率
(2)2次関数の最大・最小
2微・積分法、関数と極限定積分で表された関数の微分、微分法による不等式の証明、関数の極限
3関数と極限関数の合成、連立漸化式、数列の極限(はさみうち)
4ベクトル空間ベクトルの大きさとその最大値、空間内の三角形の面積
2017年度
大問番号項目内容
1小問2問(1)さいころの確率
(2)図形と計量(正弦定理、加法定理、内接円)
2微・積分法、極限定積分、関数の最小値、曲線と接線などが囲む部分の面積とその極限
3整数条件を満たす自然数解の個数
4複素数平面条件を満たす正三角形を表す3つの複素数、3次方程式の解
2016年度
大問番号項目内容
1小問2問(1)確率
(2)複素数平面
2式と曲線、微・積分法媒介変数で表示された曲線、法線の方程式、2つの曲線と法線によって囲まれる部分の面積
3整数、極限不定方程式の解、極限
4ベクトル正四面体、直線と平面の交点

B 傾向

題範囲は数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲで、数Bは数列とベクトルである。各大問において、どの分野からの出題であるのかは、かなりはっきりした内容である。例年の傾向としては、おおよそ大問1は確率を含む空所補充問題2問、大問2は数Ⅲで図示を含む微分・積分に関する記述問題、大問3は整数や極限などの問題、大問4は複素数平面や空間ベクトルなどに関する問題となっている。

2019年度では、久しぶりに誘導形式でない大問が出題された。入試問題としてオーソドックスであり、奇問は出題されないが、小問を除いてレベルは非常に高い。微分・積分に関する問題はかなりの計算量と考察が求められる内容である。また、教科書を超える知識も必要であり、数学的に見てやや内容が高いものも散見される。

2020年度も概ね同じ傾向であるが大問のみであった、2019年度と比べてやや難化したようである。特に、大問4は回転放物面に関する内容であり、めずらしい。

C 対策

東京慈恵会医科大学の数学は、小問を除いて教科書のみでは対応しきれないレベルである。特に数学Ⅲの微分・積分は十分な学習が求められている。また、証明問題も図示問題もしっかりやっておかなければならない。小手先の学習では、記述問題には対応できない。

学研「数学ⅠAⅡB問題総演習」、Z会出版「理系数学入試の核心 標準編」、数研出版「オリジナル・スタンダード数学演習Ⅲ」などを利用してベースとなる学力を作りあげ、次に数研出版「オリジナル数学演習ⅠAⅡB」、河合出版「理系数学の良問プラチカ数学ⅠAⅡB」、「理系数学の良問プラチカ数学Ⅲ」、河合出版「ハイレベル理系数学」、「医学部攻略の数学」、啓林館「システム数学 実践 難関国公私立大学編 数学ⅠAⅡB」、「システム数学 実践 難関国公私立大学編 数学Ⅲ」などを活用して幅広く学習し、より高度な学力をつけよう。また、毎年、数研出版や河合出版から出ている各種の入試問題集も活用するよい。とにかく、標準学力プラスアルファで上記問題集を完璧に制覇するのがよい。高校の範囲を超えた内容の出題は見られないことを念頭に置いて対策を立てる。

3 物理

A 出題内容

2020年度
大問番号項目内容
1力学2物体の弾性衝突、運動量保存則、力学的エネルギー保存則、中性子の減速と減速材
2電磁気循環器系の等価電気回路、LCRを含む交流回路、インピーダンス、インピーダンスと動脈硬化の対応関係
3熱力学左心室の収縮と拡張による血液循環、流動抵抗、1拍動における左心室がする仕事と仕事率
2019年度
大問番号項目内容
1力学水槽内の気泡の膨張と浮力、水中を上昇する気泡の運動
2電磁気コンデンサーの充放電、LC回路による電気振動
3原子電子と陽電子の対消滅、X線の発生と限界振動数、ド・ブロイ波長
2018年度
大問番号項目内容
1力学ガラスに付着した水滴の落下運動
2電磁気平行平板コンデンサーについてのいろいろな物質量
3波動、原子ドップラー効果を利用した超音波血流計、音を粒子と見なしたときの赤血球との衝突
2017年度
大問番号項目内容
1原子、電磁気量子細線内の電子波、磁場中でローレンツ力を受ける電子の円運動
2電磁気細胞膜の抵抗率、イオンチャンネルでの消費電力
3原子、熱力学光子で置き換えた気体分子運動論
2016年度
大問番号項目内容
1力学走り幅跳びの物理的考察と水平到達距離
2波動、電磁気音波の性質とマイクロフォンの動作原理
3原子中性子干渉計の原理と重力による影響

B 傾向

出題範囲は、「物理基礎・物理」。例年、大問3題で、記述式。グラフや論述なども含んでいる。大問3題のうち2題は「力学」と「電磁気」で、残り1題は「熱力学」、「波動」、「原子」からの出題となることが多い。いわゆる小問集合の出題はないが、大問の中に様々な要素が含まれていて、複合問題となっているものが多い。内容が解き慣れないものが多いうえに計算が煩雑で時間内に終了することは難しい。

2020年度入試の概要は次のとおりである。大問1は「力学」で、ホウ素原子核に中性子を衝突させて核反応を起こすことから始まるが、問題は中性子の速度制御に関するもので、原子とは関係ない。大問2は「電磁気」。心臓を中心とする循環器系の話から始まるが、実はLCR交流回路に関する問題である。大問3は「熱力学」。心臓のポンプとしての働きのようで、気体の状態変化の問題である。生物学的な内容のようで、そこから物理につなげていく、いつもの手法である。この流れは慣れていないとほとんど何もしないうちに試験時間が終わってしまう。

C 対策

相当に高い学力が必要である。それにしてもどうすればよいのか。

まず見慣れない問題が多い。問題集で練習してきた問題に類似した問題はまず出ない。もちろん、内容は物理なのだか、それらしくない。まず気持ちが焦ってしまう。そこからは何が何だかわからないうちに時間が過ぎる。

対策はとにかくこの問題形式に慣れることから始まる。問題文をよく読むと実は手持ちの武器で十分に戦えることに気づく。問題文(その問題文がまた長い)が誘導になっていることが多いので、その誘導の道筋にしっかり乗って、確実に進んでいくことである。そのためには十分な学力が必要なのだが、学力があっても冷静さを欠くと失敗する。「重要問題集」「良問問題集」「標準問題精講」など、少々重たい問題集をしっかりやり込んで、底力を付けておく。そして長い問題文の誘導に慣れるために過去問をしっかり解いておく、その流れしかないであろう。

4 化学

A 出題内容

2020年度
大問番号項目内容
1理論凝固点降下
2理論・無機窒素化合物に関する総合問題
3有機・理論生体構成化合物に関する構造決定
4有機・理論エステル合成実験
2019年度
大問番号項目内容
1理論化学電池、熱力学
2理論・無機鉄イオンに関する総合問題
3有機・理論イソニアジドの合成
4有機・理論多糖類
2018年度
大問番号項目内容
1理論理想気体と実在気体、溶液の濃度、凝固点降下
2理論・無機制酸剤ハイドロタルサイトの組成、ミョウバンの生成・分解
3有機・理論アドレナリンの性質と反応、合成法、塩酸塩の中和滴定
4有機天然ゴムとコロイド、幾何異性体、サーマルリサイクル
2017年度
大問番号項目内容
1理論InとSn混合酸化物を用いた透明電極、スズの燃焼熱
2理論Znの単体・化合物の反応と性質、ZnO結晶格子
3有機アセトアルデヒドの重合反応、性質、蒸留
4有機・理論芳香族化合物の構造決定、元素分析、異性体
2016年度
大問番号項目内容
1理論・有機次亜塩素酸の性質と電離平衡、試薬の取り扱い方
2理論有機化合物の加水分解反応速度、個体の溶解度と再結晶法
3有機・理論生体内でのグルコース・脂肪酸の反応、油脂と石けん
4有機抗菌成分トリクロサンの合成、ダイオキシンの構造

B 傾向

全問記述式であり、問題の難易度は私立大学医学部において一番である。計算・論述・表やグラフの完成、実験装置の描図など出題内容は多様であり、問題のレベル・量を考えると時間内に完答は不可能で、高得点を取ることも難しい。確実に点数が取れそうな問題と捨てるべき問題を見極める必要がある。ほとんどの受験生にとって初見の問題が中心で、問題文もかなり長い。慣れるまでは読むだけで疲れてしまい、情報が頭に入ってこない受験生もいる。参考書や問題集の解説ページを丁寧に読む習慣を普段から心がけよう。計算問題の数値も工夫されていないものがほとんどで面倒で時間がかかる。また、(圧力Pa)×(体積m3)=(エネルギーJ)など、単位変換を十分に理解していないと立式できない計算がよく出題される。生物選択者は物理で登場する単位変換を知っておくように。すべての公式は単位も含めて学習しよう。過去には気体の濃度をppmで答える問題が出題されている。設問文中にはppmについての説明は一切なく、ppmという単位を知らないと数値を変換できない。教科書を越えた科学全般への興味・関心が必要だ。

2020年度は大問1が凝固点降下からの出題であったが、r=溶媒質量/(固体質量+溶媒質量)という量を定義して凝固点降下度を表現する問題が出題された。このようによく見慣れた題材であっても慈恵医大の場合、そのまま出題する事はなく少しアレンジを加えて出題してくる。普段から長文型の問題に取り組み内容に沿って答えられるようにする練習が必要である。また大問1の問5では凝固点降下が進むとどのような変化が起こるかについても出題があった。この問題は東大でも過去に出題されたことがあるが初見の場合は答えるのに時間がかかるであろう。大問2はアンモニアを冷媒に用いた冷却器を題材にした問題でこれも題意を把握するのに時間がかかる。冷蔵庫の動作原理を知っていればすぐに解答に取り掛かれるがそうでない場合は厳しい。普段から化学に限らず自然科学に興味を持って日々を過ごしてほしいという大学からのメッセージが感じられる出題であった。大問3は有機化合物の構造決定問題であるが、問5以降の設問はやや難しい。大問4はエステルの生成量に関する問題であるが、問題文が長く題意を把握するのに時間を要する問題であった。

C 対策

問題演習を十分にしておくこと。特に難易度の高い市販の問題集を購入し、化学平衡、気体の計算、有機の構造変換に関しては徹底的に練習を重ねる。無機分野は実験と絡めて学習し、有機分野では構造が変化する際の反応機構を正確に捉え、ビタミンなどの構造が複雑な物質にも同じ反応機構を適用できるようにしておく。短時間で問題に答えられるように、アミノ酸は20種類の名称・側鎖の構造・分子量を覚えておく。合成高分子も頻出であり、単位の構造・分子量・製法や特徴は問題集で繰り返し確認しておこう。初見の問題に対する抵抗をなくし、迅速で正確な読解力、深い考察力、柔軟な応用力を身につけるために「化学の新研究」、「化学の新演習」(卜部 吉庸 著 三省堂)は必読である。東京大学、東京医科歯科大学など最難関の国公立大学の入試過去問題に取り組むのも効果がある。得点率60~70%を目指そう。

5 生物

A 出題内容

2020年度
大問番号項目内容
1代謝酸素消費速度と細胞外液の酸性化速度、呼吸商(計算)
2動物の反応ニューロンの活動電位と電位依存性イオンチャンネル、興奮の伝導(計算)
3生殖・発生ショウジョウバエの発生、遺伝(計算)、ビコイド遺伝子
4進化・系統遺伝子突然変異(計算)、染色体突然変異(計算)、ゲノム分析
2019年度
大問番号項目内容
1体内環境、遺伝情報生物の体内環境、酸素解離曲線(計算)、遺伝情報
2体内環境腎臓の構造とはたらき(計算)
3生態、進化・系統ニッチ、生物の相互作用、攪乱、分類
4代謝、植物の反応植物の環境応答、光周性
2018年度
大問番号項目内容
1遺伝情報、体内環境転写と翻訳、バイオテクノロジー、生体防御
2遺伝情報、進化・系統RNAの種類、遺伝子頻度、劣性遺伝病、ハーディ・ワインベルグの法則
3体内環境心臓の構造、深部体温調節、交感神経
4生殖・発生、進化・系統被子植物の配偶子形成、植物の生活環、遺伝
2017年度
大問番号項目内容
1代謝、遺伝情報呼吸、発酵、バイオテクノロジー
2体内環境自然免疫、獲得免疫、主要組織適合抗原
3動物の反応ヒトの聴覚、アメフラシの学習行動(慣れと鋭敏化)
4生殖・発生、進化被子植物の配偶子形成、花粉管の誘導、分子進化
2016年度
大問番号項目内容
1細胞、体内環境細胞膜上の受容体の機能、能動輸送、アクアポリン
2遺伝情報遺伝子発現の調節、ラクトースオペロン
3生殖・発生、進化・系統カエルの初期発生、動物界の系統樹
4進化・系統、生態種の概念、遺伝的浮動、生物多様性維持、集団遺伝

B 傾向

記述式。2020年度は2019年度に引き続き難化傾向は収まったものの、一次合格ラインは65%くらいだろうか。記述量は昨年に引き続き最後の大問で100字越えの論述があり、標準的な問題を手っ取り早く終わらせ、論述に取り書かれたかが、合否を分けるだろう。思考考察問題は若干減少したものの、大問1題を15分で解く時間配分は受験生にとっては苦労しただろう。知識と考察問題の比率は考察の方が多い。実験問題から判断する選択問題も多く、基礎的、標準的な問題も散見されるが、図説に掲載されているグラフや図の説明や仕組みを言葉で説明する問題、教科書より詳細な知識を問う問題も出題されている。2020年度の計算も桁間違いを起こしがちな複雑な計算であった。

出題内容は遺伝情報分野を中心に比較的新しい分野からの作題も散見される。一方で2020年度は数年ぶりに動物の反応から神経伝導の仕組みの問題が出題された。分野縦断型の傾向も強い。動物生理(代謝・体内環境)全般からの出題が7割、植物・非生体分野からの出題が3割程度で全般的にバランスよく出題されている。

C 対策

このレベルの大学の受験生は、教科書の内容はきちんと頭に入っていると思われるので、まだ自信がない場合は、早急に教科書を熟読して理解することをお勧めしたい。昨今の生物の教科書は驚異的に進化しているので、是非最新の教科書を手に入れて学習することが望ましい。同時に図説の進化も目覚ましいので、こちらも最新のものを手に入れよう。詳しい仕組みなどはサブノートなどを作って、教科書を軸に図説に載っている発展的な内容をまとめておくのもよいだろう。選択問題、正誤問題は教科書に忠実ではあるが、正確な知識が要求されるので、各分野の内容をしっかりと整理、理解しておくとよい。

考察問題は国立問題の過去問などを利用して、最初はリード文をじっくり読んで実験を理解して欲しい。どのような実験があり、どのような結果が出て、どのような考察がなされるかということを確認・整理するということである。1つ1つの実験を丁寧に解釈していくことで、初見の問題であっても、考える力は十分に身につく。

論述問題は字数制限が無いものが多く、比較的書き易いと思われるが、それぞれの設問で求められる内容を的確に表現する必要がある。教科書の太字になっている単語などは50字程度でまとめてアウトプットしていくことは非常に有効である。記述・論述に特化した問題集を一冊仕上げてもよい。医学に関する研究や知見も雑誌などを読んで開拓しておくと解答の一助になるだろう。

小論文・面接

1 小論文

~大学HPでの公表内容~

面接後に小論文を書いていただきます。自分でしっかり物事を考え、その考えを他者に分かりやすく伝えようとする力、さらに、今自分が持っている知識を基に状況を理解して判断する力を評価します。課題文を読んで、そこから各自が自由に一つのテーマを選び、なぜそのテーマを選んだのかを説明し、その後にテーマについて論じていただきます。読み手 にわかりやすいように書いてください。課題文は随時変えていきます。小論文は、1、200字以上2、400字以内で、時間は60分以上120分以内とします。受験生には清書用(提出用)の用紙以外にも下書き用の用紙(回収します)もお渡しします。段階評価を行います。小論文の受験技法を問うものでも、国語の試験でもありません。
東京慈恵会医科大学は、世界でたった一人の「自分」が考えたことを「他者」に伝えようと努力する人を求めています。

出題例

  • 「共和国原理」についての文書を読み、テーマを自分で1つ決めて、その理由とともに書く。また、そのテーマについて自分の意見を書く

2 面接

~大学HPでの公表内容~

個人面接とMMI(multiple mini interview)とで面接を行います。MMIとは複数の課題を用いた面接試験のことを言います。MMIでは、自分の考えを表現する能力、社会における自分の役割を考える能力、知識を基に状況を理解してどのような行動が適切か判断する力、論理的思考力などについて評価するために、評価者と受験生が1対1で話し合いをする対話形式の面接をします。一人あたり異なる4課題が課されますが、課題は随時変えていきます。受験生は個人面接とMMI 4課題とで5名の評価者と会い、合計5つの面接を行います。1つの面接につき7分で、移動時間を含めて面接に要する時間は約40分となります。段階評価を行います。面接試験のテクニックを問うものではありません。
東京慈恵会医科大学は、多様な医師を輩出したいと考えています。「自分」を大事にする人は、「他者」の価値を認める方だと考えています。

学納金等

学納金

6年間計22,500,000円
項目初年度次年度以降(毎年度)
入学金1,000,000円 
授業料2,500,000円2,500,000円
施設拡充費 1,300,000円
合計3,500,000円3,800,000円

※入学後に別途、以下の費用が必要。

 ①学生会経費100,000円(在学期間分)

 ②保護者会費210,000円(入会金および在学期間分の会費)

 ③4年時に予定されている「臨床実習開始前の共用試験」の受験料(25,000円)

 ④6年時に予定されている「臨床実習開始後の共用試験」の受験料(20,000円)

医師国家試験合格者数及び合格率

総数新卒既卒
出願
者数
受験
者数
A
合格
者数
B
合格率
B/A
出願
者数
受験
者数
A
合格
者数
B
合格率
B/A
出願
者数
受験
者数
A
合格
者数
B
合格率
B/A
第115回(2021年3月16日発表)12512411895.2%11811811597.5%76350.0%
第114回(2020年3月16日発表)11211210694.6%10910910495.4%33266.7%
第113回(2019年3月18日発表)11711711497.4%11311311198.2%44375.0%
第112回(2018年3月19日発表)12212211795.9%11511511297.4%77571.4%
第111回(2017年3月17日発表)99999292.9%97979294.8%2200.0%
第110回(2016年3月18日発表)11011010898.2%107107107100.0%33133.3%