2018年7月22日
  • 完全個別指導塾&家庭教師派遣の東大螢雪会

過去問演習の効用

  • 2018年5月5日

質問


質問者
私は私立大学医学部を目指している2浪生です。大手予備校に通っています。先日私のクラスのチューターが「皆さん、9月以降は各自で志望校の医学部の過去問を解くようにしてください」と言っていました。しかし、私は全科目とも偏差値が50前後しかないので、志望校の医学部の過去問は全く解けないと思います。それでも、何とか頑張って過去問を解いた方が良いのでしょうか?理解度が低いまま過去問を解いても、時間の無駄のような気がするのですが…

回答

医学部の入試問題は、各大学が趣向を凝らして作成しているため、大学によって出題形式や出題傾向が様々なものになっています。一方で受験生の皆さんがよく目にする問題は、参考書や問題集に掲載されているものや、模試などで出題されるものになります。これらの問題は、全学部共通のものがほとんどになりますから、前述の医学部の入試問題とはやはり異なったものになります。
医学部合格までの勉強を効率的に進めるために、教材選びのフローをまとめてみましょう。

【医学部合格までの教材選びのフロー】

STEP1

教科書や教科書傍用問題集
科目の基礎的な内容を学習するには、やはりここがスタート地点になります。たとえ医学部入試であっても基本的には教科書に記載されている内容から出題されることになりますので、教科書は大切な存在なのです。

STEP2

一般的な参考書や問題集
科目の基礎から応用までの内容を学習することができます。教科書に記載されている内容のうち、一般的に大学受験で問われやすいものを抽出したものが参考書や問題集になるとお考えいただくと良いと思います。しかしながら、これらは、先程もお話ししたように、全学部共通のものがほとんどになります。そのため、ここまでの学習では、医学部の入試問題を合格レベルまで解き切ることは難しいと思います。「一般的な参考書や問題集さえやっていれば、医学部でも合格できる」とおっしゃる先生もいらっしゃいますが、これは物凄く優秀なごく一部の受験生には当てはまるかもしれませんが、それ以外の大多数の受験生には当てはまりません。これは私の経験上、断言できることです。

STEP3

医学部の入試問題の過去問
医学部の入試問題を合格レベルまで解き切るようになるためには、これは必須のものです。本誌第8号でもお話しさせていただきましたが、過去問演習には大きく次の5つの効用があります。

<過去問演習の効用>

  1. 出題傾向を押さえることができるので、よく出題される単元や分野が明確となり、その後の勉強の効率性が上がる。
  2. 出題形式に慣れることができるので、入試本番で戸惑うことなく、解き進めることができる。
  3. 解答する際の時間配分の計画を立て、事前にその練習をすることができる。
  4. 入試がリアルなものとなり、勉強に対するモチベーションが上がる。
  5. もし過去問演習で出来が良ければ、大きな自信に繋がる。

では、以上の教材選びのフローにはどのように乗れば良いのでしょうか?これは生徒さん1人1人の学力次第ということにはなりますが、過去問はできるだけ早い段階から学習に取り入れていった方が良いことは間違いありません。ご質問の方は全科目とも偏差値が50前後とのことですので、志望校の医学部の過去問はハードルが高いかもしれませんが、最初はパラパラと眺めるだけでも良いと思います。しかし、少しでも解けそうな問題があれば、その問題だけでもすぐに挑戦してみてください。過去問演習とは、1ヶ年分の問題のすべてを一度に解く必要はありません。部分的に解いても良いものなので、自由に取り組んでみてください。ですので、「理解度が低いまま過去問を解いても、時間の無駄」ということはありません。健闘を祈ります!