平成29年度私立大学医学部入試動向

 平成29年度入試では、前年度の東北医科薬科大学医学部に続いて、国際医療福祉大学医学部が新設されました。同大学の一般入試の志願者数は2,769名であり、その人気の高さがうかがわれます。
 次に入試制度が大きく変わった大学を見てみましょう。
 まず、帝京大学一般入試では平成29年度入試から、1次試験と2次試験に分けて選抜するとともに、これまでなかった小論文(課題作文)が課せられるようになりました。さらに英語、数学、物理、化学、生物については選択問題がなくなり、全問必須問題となりました。こういった受験生にとって負担が増えると考えられる制度の変更が行われたにもかかわらず、志願者数は前年度の7,567名から8,473名と大幅に志願者数が増えています。
 一方、2次試験で小論文を課すこととなった東京慈恵会医科大学の志願者数は2,035名であり、前年度の2,276名から200名以上減っています。なお、同大学の志願者数は平成25年度入試をピークに平成29年度入試までに700名以上減っています。
 また、日本医科大学は前期と後期に分けて学生募集を行うようになりましたが、志願者数が前期2,200名、後期1,189名の計3,189名と前年度の2,241名から大きく伸ばしています。
 私立大学医学部全体について、表1に一般入試、表2にセンター利用入試をとりまとめました。

表1 平成27~29年度私立大学医学部一般入試志願者数

27年度 28年度 29年度
私立大学医学部総志願者数(ア) 88,610 90,593 92,166
東北医科薬科大学志願者数(イ) 2,458 2,240
国際医療福祉大学志願者数(ウ) 2,769
(ア)-(イ)-(ウ) 88,610 88,135 87,157

表2 平成27~29年度私立大学医学部センター利用入試志願者数

27年度 28年度 29年度
私立大学医学部総志願者数(ア) 15,959 15,262 15,869
東北医科薬科大学志願者数(イ)
国際医療福祉大学志願者数(ウ) 624
(ア)-(イ)-(ウ) 15,959 15,262 15,245

 東北医科薬科大学医学部および国際医療福祉大学医学部が新設された影響を排して総志願者数を見てみると、一般入試もセンター利用入試も志願者数が緩やかに減少しており、医学部人気が落ち着いてきているようです。
 私立大学医学部を目指す受験生の数は変わらないものの、その学力は5年前と比べても均質化してきている印象を受けます。つまり、合格してもおかしくない受験生の数が増えているように見受けられるのです。そのため、これまで以上に1点の重みがのしかかってきます。受験校の対策を疎かにせず、確かな戦略をもって本番に臨まなければなりません。

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